■理事長所信

伴泰範

【基本理念】
想いを馳せ、呼応し合い、成せる組織・個性の醸成

【スローガン】
一塊 ~想いひとつ、心ひとつ〜

【はじめに】

小千谷青年会議所に入会して8年という歳月が経過しようとしています。小千谷青年会議所があったからこそ私は成長することができたと自負しております。まずは、この素晴らしい小千谷青年会議所をこれまで牽引してこられた諸先輩方へ心より御礼を申し上げます。
私はメンバーの個性と組織、この2つの要素が相乗効果を生む関係でないと成せる組織にはなれないと考えております。その2つのどちらかが足を引っ張ってしまった場合、避けなくてはならないことは、メンバー個人や担当者に責任やしわ寄せがいってしまうことです。基本理念にあります「想いを馳せ、呼応し合い、成せる組織・個性の醸成」とは、組織が個人のためにきちんと働くことができれば個人は組織を信頼でき、個性を十二分に発揮できると考え、この基本理念にいたしました。
利害関係が絡む組織だと人は時に残酷であり、利権争い、しがらみなど多くの要素が邪魔をして上記の組織の構築が難儀なこともありますが、私は青年会議所活動においては個人と組織がお互いに輝くことが可能だと強く信じております。
今年一年間、新しい生活様式を遵守し、以後語る所信の事業がきちんと執り行われることを祈願しまして、冒頭の挨拶に代えさせていただきます。

【小千谷青年会議所とは】

小千谷青年会議所は、「熱く心優しい組織」であり、メンバー同士の仲は良いですが、それだけの集団ではありません。青年会議所は会議体です。事業をより良く構築するために会議を繰り返し行います。この過程で、自分の思うようにいかず壁にぶつかったり、メンバー同士でも意見がぶつかったり、相手に想いが伝わらず、一人思い悩んだりします。そんな中でこそ新しい自分を発見し、成長できると私は思っております。青年会議所活動は、会員の会費で成り立っており、その中で活動を行っているので、メンバーにはそれ以上の対価を必ず得てほしいと強く願っております。そうして青年会議所で培ったものは、卒業後には仕事や家庭や地域の場で必ず活かせると確信しております。
また、私は青年会議所の当たり前と考えがちなところにも改めてメスを入れ、根底から考えてみる姿勢は、大いに仕事にも応用できると思っております。時代は着実に変わっていきます。それぞれの仕事に置き換えても当たり前にこなしてしまっていることはありませんか。是非、私も含めメンバーも一考していただき、本当にこのやり方で時代にあっているのか、もっと良いやり方はないかと模索し、より良い方向に仕事も青年会議所活動も進めていければと願っております。

【青少年健全育成について】

イギリスに「you can take a horse to the water ,but you can‘t make him drink」という諺があります。馬を水辺に連れていくことができても、水を飲ませることはできない。馬に無理やり水を飲まそうとしても飲んでくれません。青少年健全育成は思い通りにはならないというところに難しさがあります。思い通りにならないからといって子供に無理やり勉強や、習いごとをさせることにより、そのやらされたイメージだけが残ってしまい、勉強や習い事が嫌いになってしまうということになります。私は青少年健全育成とは、強制ではなく、子供たちの「自発性」を伸ばしてあげることが大切であると考えます。自発性が育たなければ主体性も育たず、大人になって指示を待つだけの人間となってしまいます。一人前の大人として自立して働くには、指示を待たずとも何をやるべきか、判断できる能力が求められます。
また、子供たちを地域全体で育む環境づくりを青少年白書で推進しております。地域教育とは地域社会の大人一人ひとりが、その一員であることの自覚を持ち、地域社会の活動を自主的に担っていくことが重要であります。現在、都市開発により公園の減少、スマートフォンや家庭用ゲーム機の発達により子供たちが家で過ごす時間が増加しています。そのため、地域教育が希薄になってきている現状があります。このような状況だからこそ、青年会議所として、また、地域社会の大人の一員として地域教育の一助となれるような活動をするべきであると私は考えます。
今年は2013年以来、わんぱく相撲県大会が小千谷の地で行われます。より多くの小千谷市の子供たちが県大会に進み、各地の子供たちと相撲を通して交流することで心も体も一周り大きく成長できることを祈念しております。

【まちづくりについて】

昨年、新型コロナウイルスの世界的流行により、世界中が混乱の渦に巻き込まれました。飲食店や観光旅館業を皮切りに、より多くの業種、業界が被害を受けました。さらには、経済の先行きが不透明のため、消費者の購買意欲も落ち込み、様々な商品の売り上げが減少し、経済という名の歯車が回らなくなりました。
このコロナ禍の中、私たちの住むこの小千谷市も元気と活気がなくなっているように感じます。私は行政や企業ができないことこそが青年会議所のやるべきことであると考えております。2004年、中越大震災の際、私たちの先輩は決して弱音を吐くこともなく、未曽有の地震災害に立ち向かいました。今一度その姿勢を見習い、私たちメンバーは立ち向かい、今度は私たちメンバーがその意気を見せる番なのです。昨年より政府が推進している、三密を避けた新しい生活様式、ニューノーマルに対応したまちづくり活動で、ふるさと小千谷を少しでも元気づけられたらと考えております。
現在、地方社会では少子化、若者の都市部流出、インフラ問題など様々な問題が山積してはおりますが、まずは小千谷市に住んでいる私たちや市民の皆様が「笑顔・元気」でいることが、何よりも大切なのではないでしょうか。経済界で言われていることに習い、青年会議所活動と感染対策の両輪で進めて参ります。新型コロナウイルスは、3年~4年は私たちと共に存在し続けると言われておりますが、ここでウイルスにも負けないまちづくりをすることで、小千谷青年会議所としての自信にも繋がり、より盤石な組織になれることでしょう。

【青年経済人として】

私はこれまで様々なセミナーに参加してきました。その中で、「学ぶ」場はあっても、「学び合い」の場は中々なかったように思います。
「学び合い」とはセミナー後に学んだことを仲間などと共有し、知識を深め合う作業のことを指します。青年会議所は「学び合い」をする絶好の場であり、青年経済人として学び合い、高め合い、協力し合う団体でありたいと考えております。
20世紀と21世紀では、私たちの生活様式や、仕事のやり方も変わってきています。戦後から這い上がろうとした高度経済成長期はバブルと共にはじけて終わり、インターネットの普及とともに構築されてきた社会経済も2008年に起こったリーマンショックによって、各国を恐慌が襲いました。今後我々にどんな試練が襲い掛かるのか、それは誰にもわかりません。しかしいざ問題が降りかかった時、その問題を考察し、決断していく度胸が大切であり、度胸とは経験を積むことによって身についてくるものだと私は考えます。ただ何となく生きていて時間が過ぎても経験は培えません。だからこそ、青年と呼ばれる今が学ぶチャンスなのです。しかしながら、学ぶことが好きではないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。一人で学ぶというのは一歩踏み出すことも大変ですが、青年会議所メンバー同士ならば「学び合い」必ず互いを高め合えると確信しております。

【会員拡大への取り組み方】

私は世の中の仕事とされている種類は、大きく分けて物を「売る」、「作る」、サービスを「提供する」、この3つに分類されると考えております。私は会員拡大が「売る」という仕事と同じであると思っております。何かを売っている業種であれば、当然「売る」商品があるはずです。買っていただかないと売り上げがなくなるわけですから商売として成り立ちません。会員拡大において「売る」商品は小千谷青年会議所です。
青年会議所の魅力の1つに、異業種の集まりであることがあげられます。様々な物の見方や考え方を異なった業種のメンバーと共有することで視野が広がり、切磋琢磨しながらメンバー同士の知識や見識を高めていくことができます。これによって、より魅力ある青年経済人として活躍することができるのです。
地域や会社の先頭に立つべき青年会議所メンバーが、仕事はできるのに会員拡大活動は積極的にできない。これは矛盾した話だと思いませんか。勧誘する相手も人間であります。すなわち、心意気も一緒に売っていくことがとても重要です。どんな商品かも大事ではありますが、誰が売りに来たのか。それぞれのメンバーがどんな想いで青年会議所に入会したのか。信頼関係を構築し「相手の心に語る」べきであると考えております。
青年会議所は40歳までという限られた時間の中で活動を行います。その時間の中でより多くの出会いと経験と、かけがえのない生涯の仲間ができる絶好の場であると私は考えております。一度も足を踏み入れたことがない方はぜひ一度覗きに来てください。必ず自分にない何かが待っています。共にまちづくり、ひとづくりに切磋琢磨することで普段気づけないことに気づくことができ、必ず40歳以降の人生を素晴らしいものにしてくれることでしょう。是非、青年と呼ばれるこの時期に未来への自分へ種を撒いていただきたい。必ず素敵な花が咲くと私は信じております。あなたの第一歩をお待ちしております。

【おわりに】

最後になりますが、今目を背けてはならないことがあります。それは前述でも触れましたが、昨今の新型コロナウイルスの影響によりメンバーの会社、お店も大きな痛手となっているのも現状としてあります。正直、青年会議所として活動している時間もお金もない、といった状況もあると思います。私は、そんな中でも在籍し青年会議所活動に尽力してくれるメンバーに感謝し、鼓舞したい気持ちで一杯であります。私たちは今一度、青年会議所の3信条である奉仕・修練・友情という言葉を真摯に受け止め、メンバー全員で手を取り合い、協力しながら活動していきたい、という想いから「一塊~想いひとつ、心ひとつ~」というスローガンを掲げました。
人は現時点でぶつかっていない壁にいずれぶつかった時、どのように人と手を取り合って事を成していくか。これこそ教科書には決して書いてない、生きた学問ではないでしょうか。
今年度は、絶対的な協力体制が必要不可欠です。私は青年会議所たるが故、青年らしく元気よく会議、事業に思い切って取り組むべきだと思います。そして、大いに馳せようではありませんか。青年会議所には頼れるメンバーがたくさんいます。私はそんなメンバーに囲まれて理事長という職に就くことができ、幸せ者です。
何卒、小千谷青年会議所をよろしくお願いいたします。

■挨拶の心委員会

渡辺洋一

初めに、長きに渡りわんぱく相撲を開催出来ることは、行政や学校並びに小千谷相撲連盟をはじめとする数多くの関係諸団体の皆様の御理解と御協力によるものであり、また何よりも多くの子供たちに御参加いただいておりますことに、心より感謝申し上げます。


私が小学生の頃、わんぱく相撲小千谷場所へ出場した時、当時の小千谷青年会議所メンバーに元気よくあいさつをされて、驚きながらもとてもうれしかったことを思い起こします。大会の中でもあいさつを交わすことで他校の子供たちと仲良くなることができ、試合に負けて悔しくて泣いていた時、友達や小千谷青年会議所メンバーの方から温かい言葉で励まされました。その時にあいさつや相手を思いやる気持ちは、人と人とのコミュニケーションにおいてとても大切なことであると気付きました。


時が経過し私も青年経済人となり、小千谷青年会議所へ入会しました。わんぱく相撲小千谷場所の設営に初めて携わり右も左もわからない中、大会当日を迎え大きな声であいさつをして真剣に相撲を取る多くの子供たち、そして子供たちのために懸命に大会を運営するメンバーの姿を見た時、小千谷青年会議所というところは昔の記憶と変わらず素晴らしい活動を続け、青少年健全育成の一翼を担っているのだと感動したことを今でも覚えています。それから何度もわんぱく相撲を運営するなかで、元気よくあいさつをし、すぐに打ち解ける子供たちを見ていると、やはりあいさつは人と人との距離を縮めることにおいてとても重要なものであると確信しました。他人にやらされるのではなく相手を想い、相手の立場に立って自発的にあいさつをすることで、互いを思いやる心を持ち合った本来あるべき人間関係を築くことができるはずです。


昨年から続くこのコロナ禍ではありますが、この地域の未来を担う子供たちのため、あいさつを通して子供たちの自発性を育めるような事業を構築してまいりたいと考えております。
本年も小千谷青年会議所メンバー一丸となって取り組んでまいりますので、一年間どうぞよろしくお願いいたします。

■まちの笑顔創出委員会

小杉孝之

昨年から世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスによる影響で、普段当たり前にできていた様々なことができなくなり、私たちの生活は大きく変わったと感じています。感染拡大が起きた昨年の自分を振り返ると、自身の家族、従業員、会社のために何も動かないことが最善であると自分に言い聞かせていた時期がありました。何事にも悲観的、懐疑的になり、考えることをやめていたように思います。しかし、そうではないと気付かせてくれたのが青年会議所でした。昨年深刻なマスク不足によって立ち上がった「おぢやマスクプロジェクト」や帰省できない県外学生の支援を目的とした「県外学生応援プロジェクト」、成人式延期を余儀なくされた新成人を応援するために、市民をまき込み行動を起こした「市民総参加資源回収」といった事業は、マスクや食品、花火といったモノを提供するだけではなく、下を向いている人たちの顔を前に向かせ、笑顔や元気を生み出すような素晴らしい事業であったと思います。気持ちを動かすことこそ、私たちにしかできない「まちづくり」ではないかと考えます。


私たち、まちの笑顔創出委員会は新しい生活様式を取り入れながら、まちに笑顔や元気を創り出せるような活動を行ってまいります。私が考える笑顔を創り出すまちづくり活動は、何かを考え行動を起こすことで、それを体験した人からまた人へ伝播し、気持ちに変化をもたらすことと思っております。昨年の私が青年会議所を通して考えを変えられたように、ポジティブな気持ちは時間がかかれどもやがて「まちの笑顔」に繋がっていくと思っております。精一杯活動してまいりますので、一年間どうぞよろしくお願い申し上げます。

「まちづくりはひとづくり」と語られることがあります。「まちを想い、行動していく人財を増やすことがまちの未来を創る」と私は解釈しておりますが、では「まち=ひと」であるとするならば、暮らす人たちの元気がなくなることは、まちの衰退とも受け取ることができます。

■会員拡大推進室

大川嘉人

青年会議所に入会する動機は人それぞれ多様であり、今思い返すと自分中心な入会理由だったと振り返ります。しかし青年会議所活動を続けるうちに気が付けば誰かのため、地域のためを考えられるようになっていました。青年会議所への入会をきっかけに私の価値観は変わり、自らを成長させてくれているのだと強く感じます。


私たちの目指す、明るい豊かな社会とは、どのような社会を意味するのでしょうか。その時代の価値観に基づき変わってきた答えかもしれません。私の考えは、今までの青年会議所活動を通して、地域を想う愛着をもった人々との出会いに恵まれたことで、自分のことだけを考える人の暮らすまちより、誰かのため、地域のためを考えられる人が暮らすまちの方が良いまちに決まっているという答えです。そして能動的な活動をすることで人の心を突き動かすことのできる人財を輩出していくことが明るい豊かな社会に向けた行動だと考えます。


青年会議所は40歳までと年齢制限があるなかで、同じ志をもったメンバーが一つの目的に向かい行動し、助け合い、時に意見をぶつけ合いながら過ごしたかけがえのない日々は、今まで感じることのできなかった達成感や充実感につながります。この経験を地域に住まう多くの青年に体感していただくためにも、互いに学び合い一人ひとりの個性をさらに高めていくことで小千谷青年会議所を発展させていくことが必要です。会員拡大は組織の存続や運営のためだけではなく、明るい豊かな社会を築くために行うことが大切であり、これからの地域の未来を本気で考え、共に行動できる同志に出会うことが私の考える会員拡大運動なのです。なぜ会員拡大が必要なのかを私たち一人ひとりが理解することで会員拡大につながっていくと信じております。


出会いの数だけ、私たち青年により良い変化を与えてくれます。その変化の先にある、どんな困難にも負けない度胸という力を今身につけることが必要です。新たな出会いにワクワクしながら一年間精一杯努力してまいりますので何卒よろしくお願いいたします。