私は幼少期からアルペンスキーとテニスに取り組んでいました。気が付けばどのスポーツにも積極的に取り組み、日々の練習でも沢山悩み楽しんだこと、大会で負けたときの悔しさや勝ったときの嬉しかった経験は今でも忘れることなく大切な記憶として残っています。そういった大切な記憶は自分一人での経験ではなく、私の周りにいた各世代の方々と互いに励まし、支え合いながら協力し成長した経験だったからこそ大切な記憶として残っているのであると思います。その貴重な経験こそが『協成』であると思っています。
 私が練習で悩み大会で思うような成績が残せていなかった時に助言をしてくれるのはコーチや先輩でした。その助言を自分なりに考えて、苦戦しながらも繰り返し練習に打ち込んで身に付けることができたときの喜びや達成感は忘れることはできません。そして、私も後輩から助言を求められたときに「どうしたら上手く伝わるのか、本当にこのアドバイスで合っているのだろうか」など、教えることの難しさも学びました。教えることは学ぶことでもあり、相手に伝えるだけではなく自分で伝えたいことを学ばなければ相手に教えることはできません。こういった経験は大人になった今だからこそ子供たちに必要な経験であると感じています。
 現代では、スマートフォンやタブレットの急速な普及により自分の知りたい答えを簡単に手に入れることができます。答えが簡単に手に入ってしまうということは、課題への解決力や実行力の低下に繋がるのではないでしょうか。そして、スポーツ産学研究等の論文によると約7割の小学校で部活動を行っていないばかりか、スポーツ少年団に通う小学生も全体の12%しかいません。
 このようなことから、子供たちが大人や先輩から助言を受けて自ら考えて課題を解決する力と実行力を育む機会が失われることばかりか、後輩に教えて学ぶ機会も失われてしまいます。私は子供たちに教わり方、教え方の難しさや大切さを学んでもらうことで自ら知りたいという気持ちを持って行動に移し、そして夢中で取り組んでいく中での経験を下の世代に伝えていける環境が必要であると思っています。
 未来を担う子供たちが、自分一人で学ぶのではなく、大人、先輩、後輩という周りの世代と『協成』し、沢山の経験を積み重ねて課題への解決力と実行力を育んでいくことこそが子供たちの自信に繋がり、将来への道を自分自身で切り開いていく力になると考えております。当委員会では、子供たちが周りの世代と励まし支え合いながら心を育む『協成』が生まれる環境を創ってまいります。一年間よろしくお願いいたします。

【事業計画】
1.全員で取り組む、心動かす会員拡大
2.わんぱく相撲小千谷場所の準備例会
3.わんぱく相撲小千谷場所の開催
4.わんぱく相撲県大会への参画
5.わんぱく相撲全国大会への参画
6.親子を対象にした、ひとづくり事業
7.5・10月例会の企画設営