■理事長所信

大川嘉人

【基本理念】

感動を生み出し 地域から必要とされる組織へ

【スローガン】

一期一会

~より良い明日へ~

 

 
 

【はじめに】

「より良くありたい」そう思い、私はこの小千谷青年会議所へ入会いたしました。そして小千谷青年会議所の理事長を拝命するにあたり「より良くありたい」と、当時と変わらぬ思いで決断することができていることに喜びを感じています。

ではなぜ変わらぬ想いでJC活動を続けてくることができたのでしょうか。それは、私自身を含め、大切な家族が、大切な会社が、大切な地域が、より良くなってほしいと願っているからです。活動を共にする大切なJCメンバーも少なからず、そのような想いをもっていてくれているのではないでしょうか。

私は入会してから、成長につながる経験と役職を与えていただきました。怖いと思うこともありました。悩むこともありました。悔しいと思うこともありました。しかし、成し遂げていく中で必ず感動を生み出すことができていました。感動とは、自らの想像を超える場面に直面したときに生まれる特別な感情であると私は考えております。

 「より良い明日」をつくっていくために、私たちは二度と繰り返すことのないこの一瞬を誠意をもって生きることで、感動を生み出し、人の心を動かしていくことをここに誓います。

【必要とされる組織への進化】

JCなんて飲んで騒ぐだけの集まり、JCは群れなければ何もできない集まり、JCメンバーであれば誰もが一度は、耳にして悔しい思いをしたことがあるのではないでしょうか。私も悔しい思いをしたことが何度もあります。しかし本気で夢を語り合うことで、想い描いた理想の姿をこの地域に示すと共に、実現に向けて覚悟をもって行動していくことが、先輩方から引き継いできた組織の価値であると私は考えます。その組織の価値をしっかりと後世に引き継ぎ、これから先も互いに高め合い、地域に貢献することのできるリーダーを輩出し続けていく責任が私たちJCメンバーにはあります。

そのためにまずは、私たちの活動が正しく理解されていない現状から目を背けずに、小千谷青年会議所のブランド価値を高めていく行動が必要になってきます。

私たちには議論や会議を幾度となく重ね、地域の課題を解決していくための事業を行っている唯一無二の強みがあります。ありのままでありながらも、新しいイメージを今までに伝えられなかったところへ届けていきましょう。そして組織は同じ志をもった人で形成されるのであれば、自分自身を見つめ直し、仲間たちと互いに高め合うことで尊敬される人になりましょう。それらの魅力に人は引き寄せられるのです。組織ブランドの価値を高めていくことは短期的には難しいことかもしれません。ですが難しいからやらないのではなく、必要であるからこそ挑戦していく価値があるのです。

これから先、新たに出会っていく未来の仲間たちがJC活動を通じて、感動を生み出し続けられる環境をつくっていくためには、地域から必要とされる組織への進化が今必要なのではないでしょうか。

【子供たちに自信を】

1990年代からインターネットが世界規模で急速に普及し、そこから現在にかけて、社会は大きく変化をしました。今ではスマートフォンやタブレットがあれば世界中の誰とでもつながることができ、ネット上には膨大な量の情報が蓄積されています。社会が変化をする中で、社会人として求められる能力も従来の知識型から課題解決型へと変化してきています。課題解決型の能力とは、直面した課題や困難を自らの力で解決する能力のことです。理由としてAIが急速に普及することにより知識型の能力はAIでカバーできるようになる一方で、課題解決型の能力はAIでカバーすることが難しいと考えられているからです。それに伴い教育方針にも変化が見られました。この小千谷市でも、自ら考え、心豊かに、たくましく生きる子供たちを育むことを目指して、ICTを活用した教育が取り入れられました。そして市内の中学校、高等学校でも、小千谷みらい議会や小千谷学など地域の課題を解決するために自ら考える力を身に付けるための学習が浸透してきています。

では、先行きの見通せない変化の激しい時代を生きる力を求められる子供たちの未来を行政や教育現場に頼ることだけでいいのでしょうか。私は早い時期から、子供たちの知りたいという欲求を肯定することで、満たしてあげることが大切なのではないかと考えます。このように知的好奇心が次々と新しいことに興味を広げてくれることが、自ら考える力の原点ではないでしょうか。今こそ、私たちを含め地域の大人が、子供たちとの関わり方の価値観を変化させることで、子供たちの心の土台をしっかりと育んでいく必要があります。積み重ねていく経験の数だけ強い自信を芽生えさせることができます。未来を担う子供たちが、自信をもって自らの感動する未来を切り拓らける環境をつくってまいります。

【視点を変えた新たなまちづくり】

この日本にも経済成長による生活の変化や、医療発展により人口と平均寿命が延びつづけ豊かだったと言われる時代がありました。医療の発展は生まれてくる新しい命をつなぎ、大切な人が長く生きることができる社会は誰もが望むものであると共に、豊かになるということは少子高齢化と人口減少が前提であることを理解していく必要があります。このように考えると人口が減り続けていくことに、多くの人々が悲観してしまっている現状にこそ問題があるように感じられるようになってきます。

私たちが視点を変えて物事を捉えていくためには、まずネガティブな話題は広く知れ渡り、ゆっくりとした進歩は知られることが少ないということに気付く必要があります。悪い状態と良くなっている状態の多くは両立していると正しく理解できたときに、狭い視野で物事を捉えずに、広い視野で日々の小さな進歩を感じ取ることで脱ネガティブ思考が高められるのです。

では、私たちの暮らすこの小千谷市が2040年には今より約20%もの人口が減少してしまう予想がされている事実をどう捉えるべきでしょうか。世界に先駆けて人口減少をはじめ様々な社会問題を抱えている日本の地方こそ、理想の未来を広く示していく必要があります。

最近、シビックプライドという言葉を耳にする機会が増えてきました。シビックプライドとは、自分の暮らす地域をより良い場所にするために自分自身が関わっているという、当事者意識に基づく自負心を意味し、シビックプライドの醸成こそ、地域に対して愛着をもち、いきいきと活動する活動人口を増やしていくことにつながります。人口が減りながらも活動人口を増やしていくことが、まちの元気と価値を高めていくために必要なのです。多くの市民と、このまちの目指す理想の未来を共有していくことで、多くの感動を生み出し、地方だからこそできるまちづくりを、責任をもって展開してまいります。

【有事に備え連携を】

私が結婚を機に、この小千谷市での暮らしをスタートさせようとした正にその時、中越地震が突如襲ってきました。手元に届く全国からの数々のご支援と、自らも被災者でありながら奔走された人々の姿に感謝と感動をしたことは忘れられない出来事です。境遇は違えど、その感謝と感動の経験を多くのJCメンバーが身をもって体験しました。

2022年2月24日におこったロシアによるウクライナ侵攻は、今も激しい戦闘が続いていて、大勢のウクライナ国民が国外に避難しています。小千谷市では支援団体を設立して2人の避難民を受け入れ、少しでも安心して暮らせるように、私たちJCも避難民支援活動に携わらせていただいています。また2022年8月3日から4日にかけて、北日本を中心に大変な豪雨が襲い甚大な被害を及ぼし、県内では村上市や胎内市、関川村などに深刻な被害が生じました。その後、新潟ブロック協議会災害対策本部が設置され、いわふね青年会議所と現地社会福祉協議会が連携して設置されたボランティアセンターを通して、多くのJCメンバーが被災地に関心を寄せ、人的支援と物資支援をする姿がありました。

自然災害の多い国と呼ばれる日本は、いつどこで災害が襲ってくるかわかりません。過去の震災に際して、ご支援いただき復興することのできた私たちは、当時の感謝の気持ちを風化させずに、関係各所と連携の強化を図ることで、この先も様々な形で貢献が必要になってまいります。

【最後に】

 突如訪れた新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、私たちから当たり前の生活を何の前触れもなく奪っていきました。2022年からは、祭りやイベントも徐々に行われるようになってきましたが多くの規制の上で成り立っている状況です。何事もないことに越したことはありません。しかしこのような経験から、日頃の当たり前の生活や対面でのコミュニケーションがいかに幸せで価値があったのか、大切なことは失ってから初めて気付くことが無いように心がける大切さを教えてくれています。

 平等に流れる時間をどの様に過ごしていくのか、意識ひとつで結果は大きく変わってきます。20歳から40歳までの人生において最も活発で、最も変化の多い時期に明るい豊かな社会の実現のために、私たちは尊い大切な時間を費やすことをなぜ選んでいるのか、それは自分自身の成長と共に、身の回りの大切な人たちの「より良い」幸せを願ったからではないでしょうか。

私たちにはゴールに向かって共に走ってくれる仲間がいます。必死に頑張る姿に自分も役に立ちたいと思える仲間がいます。負けずに頑張りたいと思える仲間がいます。自分を高い壁に挑戦させてくれる仲間がいます。涙に込められた想いから様々な学びを与えてくれる仲間がいます。仲間がいるからこそ行動できるのです。

 私たちの未来は無限の可能性を秘めています。なぜなら未来は私たちの今日からの行動からつくられるからです。目の前に道がなければ道をつくればいい。高い壁があるのであれば乗り越えればいい。行動することを恐れてはいけないのです。

 人々の心を動かす感動を生み出していくためには私たちの行動が必要なのです。

【事業計画】

・全員で取り組む、心を動かす会員拡大

・JCに対して理解を深めてもらう広報活動

・会員の魅力を高める例会運営

・新入会員がJCを知るアカデミー事業

・わんぱく相撲小千谷場所の開催

・親子を対象にしたひとづくり事業

・地方だからこそ必要なまちづくり事業

■BRANDING委員会

田中勇斗

私は小千谷青年会議所に入会して三年目になります。入会一年目は、周りの仲間や組織について深く考えることなく、ただその場にいるだけで、当事者意識の欠けた人形のような存在でした。しかし、二年目の昨年に初めて役職をいただき、様々な事業に触れる機会が増えたことで、情熱をもって事業に取り組む仲間の姿を目の当たりにし、深く感動しました。私もこの組織の一員『同志』として周囲に感動を与えられる人間になりたい、そして地域に貢献できるリーダーに成長したい、と想いを新たにしました。このように自らの意識を変えることができた経験を会員に伝え、成長できる機会を用意することで新たな『同志』を拡大していきます。
本年度、当委員会ではブランディングをテーマとして掲げさせていただきました。私の考えるブランディングとは、小千谷青年会議所会員個々の意識の変革です。組織の魅力は会員個々の魅力でもあります。人の魅力は十人十色であり、その魅力に人は引き寄せられます。客観的な自己分析を通して会員が自身の魅力に気づき、セルフプロデュース力を磨いてその魅力を伝えられるようになれば、一人ひとりが揺るぎない唯一無二のブランドとして確立されます。私たち個々の存在価値(ブランド)を高めることで小千谷青年会議所の組織としての存在価値(ブランド)を広く伝えていきます。そのうえで小千谷青年会議所として新たなブランドイメージを打ち出し、新たな『同志』の拡大へと好循環を生み出していきます。
私たち一人ひとりの変化が、新たな自分、新たな『同志』へとつながります。まずは私たち自身が市民の皆様から信頼され、周囲に感動を与えられる魅力ある人間を目指し、共に成長しましょう。私たちは、培った知識と経験で地域社会に感動を与えることができるはずです。私自身が経験したように『感動』によって一人ひとりが成長し、新たな『同志』が自然と引き寄せられる組織となれるように邁進していきますので、何卒よろしくお願いいたします。

【事業計画(案)】
1. 全員で取り組む、心動かす会員拡大
2. JCに対して理解を深めてもらう広報活動
3. 会員の魅力を高める例会
4. アカデミーオリエンテーションの企画・設営
5. 新入会員がJCを知るアカデミー事業
6. 2・6・11月例会の企画・設営

 
 

■希望が集い織りなすまち委員会

佐藤陽介

これからの世界は不安定で不確実であり、複雑さや曖昧さが増していくことが予測されています。加えて、国内においては少子高齢化が深刻な課題となっています。こうした中、まちをより良くしようと考えた時、どのようなまちが理想とされるのでしょうか。
国立社会保障人口問題研究所が2015年に公表した将来推計人口は、人々に大きな反響をもって受け止められました。将来的に896もの自治体に消滅の恐れが示されたからです。小千谷市はこの中に含まれませんでしたが、推計された時点から、事態はより深刻さを増しています。2015年の生産年齢人口を100とした場合、2040年の小千谷市においては、57.9%にまで縮小することが推計されました。さらに、2020年に拡散した新型コロナウイルス(以下covid-19)は、世界的なパンデミックをもたらし、経済停滞からの財政出動により、国家財政も厳しさを増すこととなりました。追い打ちをかけるようにウクライナ危機が起こり、物価の高騰を招いています。この結果、先行き不安による産み控えから出生率が低下し、先述の推計値を上回るペースで地方における人口減少が進行しています。
確かにcovid-19は、私たちの生活に甚大な被害を及ぼしました。しかし、一方で大きく進展した側面にも目を向けなければなりません。それは、日常生活のデジタル化です。三密の回避から企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が促進され、勤務地を限定しない働き方や、雇用慣行の見直し、副業の解禁などが推し進められました。学校教育においても順次予定されていた一人に一台の端末を支給する政策が前倒しとなり、一息に普及を果たしました。こうした動きは、当然ながら賛否両論ありますが、東京一極集中や地方の人口流出にとって、突破口になり得る可能性を秘めています。
このように立場や視点を変えることで、別の見方や捉え方に気づくことができます。出来事に対し、意味づけをしているのは他の誰でもない自分だからです。そして、まちとは人の集合体に他なりません。その人々が集う中で、既にある何かをより良くしようと行動を起こすとき、文化や価値観の異なる相手との対立が生まれてしまうことがあります。しかし、必要なのは『対立を深めること』ではなく『それを乗り越えること』だと考えます。冒頭の問いに話を戻すと、理想のまちとは一人ひとり異なるものです。私は個々の希望が尊重され、主体的に自己の実現を思い描き、力を発揮できるようなまちこそ、目指されるべきなのではないかと考えています。
よって、当委員会では同じまちに暮らす人々の希望を理解し合い、対話を深めるきっかけとなるような事業構築を目標に取り組んでまいります。一年間よろしくお願いいたします。

【事業計画(案)】
1. 全員で取り組む、心動かす会員拡大
2. 脱ネガティブ思考を高める例会
3. より良い明日を思い描く納涼例会
4. 地方だからこそ必要なまちづくり事業
5. 4・7・9月例会の企画・設営

■『協成』の育み委員会

木村雄介

 私は幼少期からアルペンスキーとテニスに取り組んでいました。気が付けばどのスポーツにも積極的に取り組み、日々の練習でも沢山悩み楽しんだこと、大会で負けたときの悔しさや勝ったときの嬉しかった経験は今でも忘れることなく大切な記憶として残っています。そういった大切な記憶は自分一人での経験ではなく、私の周りにいた各世代の方々と互いに励まし、支え合いながら協力し成長した経験だったからこそ大切な記憶として残っているのであると思います。その貴重な経験こそが『協成』であると思っています。
私が練習で悩み大会で思うような成績が残せていなかった時に助言をしてくれるのはコーチや先輩でした。その助言を自分なりに考えて、苦戦しながらも繰り返し練習に打ち込んで身に付けることができたときの喜びや達成感は忘れることはできません。そして、私も後輩から助言を求められたときに「どうしたら上手く伝わるのか、本当にこのアドバイスで合っているのだろうか」など、教えることの難しさも学びました。教えることは学ぶことでもあり、相手に伝えるだけではなく自分で伝えたいことを学ばなければ相手に教えることはできません。こういった経験は大人になった今だからこそ子供たちに必要な経験であると感じています。
現代では、スマートフォンやタブレットの急速な普及により自分の知りたい答えを簡単に手に入れることができます。答えが簡単に手に入ってしまうということは、課題への解決力や実行力の低下に繋がるのではないでしょうか。そして、スポーツ産学研究等の論文によると約7割の小学校で部活動を行っていないばかりか、スポーツ少年団に通う小学生も全体の12%しかいません。
 このようなことから、子供たちが大人や先輩から助言を受けて自ら考えて課題を解決する力と実行力を育む機会が失われることばかりか、後輩に教えて学ぶ機会も失われてしまいます。私は子供たちに教わり方、教え方の難しさや大切さを学んでもらうことで自ら知りたいという気持ちを持って行動に移し、そして夢中で取り組んでいく中での経験を下の世代に伝えていける環境が必要であると思っています。
未来を担う子供たちが、自分一人で学ぶのではなく、大人、先輩、後輩という周りの世代と『協成』し、沢山の経験を積み重ねて課題への解決力と実行力を育んでいくことこそが子供たちの自信に繋がり、将来への道を自分自身で切り開いていく力になると考えております。当委員会では、子供たちが周りの世代と励まし支え合いながら心を育む『協成』が生まれる環境を創ってまいります。一年間よろしくお願いいたします。

【事業計画】

  1. 全員で取り組む、心動かす会員拡大
  2. わんぱく相撲小千谷場所の準備例会
  3. わんぱく相撲小千谷場所の開催
  4. わんぱく相撲県大会への参画
  5. わんぱく相撲全国大会への参画
  6. 親子を対象にした、ひとづくり事業
  7. 5・10月例会の企画設営